美ノ草というのは、私たち夫婦が制作の場として工房を構えるこの土地の名前です。春はクヌギの木の芽吹きや山桜の開花が毎日待ち遠しいし、食卓の目の前の大きな朴の木はびっくりするくらい美しい花を咲かせてくれます。
秋は玄関を出ると毎年のことなのにため息が出るほど美しいもみじがあったり、野りんどうが可憐な紫色の花をあちこちに咲かせてくれます。そのりんどうのために私達は今年はいつ、どこを草刈りしようか？と毎年考えるのです。今年はというと、いつもの半分ほど。。夏の暑さは例年以上、花たちも一年間一生懸命準備をしてきていただろうに・・。私は、来年へ向けて何が必要なの。と、今年のりんどうに気づかせてもらったような。。
檜の実が付き始めたら、子供たちと近くの森にあるものでおっきなリースを作るのも楽しみです。家から工房へ仕事に向かうほんの少しの間に、日ごと変わるその様子にちっちゃな喜びと発見と恵をもらっています。
美ノ草と言う土地の名は、そんなこの場所にぴったりの名前だなぁ…と思わずにはいられません。
ちょっとした山の中にあるこの場所で子供たちとワークショップをして遊んだり、何か素敵なものを作ってお茶を飲んだりして過ごすことができたらなぁ…とずっと考えていました。もちろん器を見に来ていただくことも…。2021年はそんなことができたらなぁ…と思っています。美ノ草の日__として皆さんとこの場所でお会いできることを楽しみにしています。
（所在地、大分県)